海外でのWebマーケティングの重要性

海外でのWebマーケティングの重要性

海外でのWebマーケティングとは、海外現地におけるSEO対策、SEM対策、リスティング広告、LPO、メールマーケティングなどの総称です。日本国内をターゲットとしたWebマーケティングは既に発達しておりますが、海外現地でのWebマーケティングは手を付けている企業がまだ少ないのが現状です。

海外へとビジネスの視野を広げる際、多くの企業が見落としがちなポイントが一つあります。それは、「外国人に自社と自社の商品・サービスを認知させること」です。以下の図のように、市場調査などといった一般的なマーケティングや商品・サービスの多言語化は、あくまで商品・サービス自体の海外対応性を高めているに過ぎません。どんなに商品・サービスを多言語化しても、海外での認知度が上がらなければ海外ビジネスを成功させることは厳しいのです。

海外での認知度向上、商品・サービスの強化

そして、海外での認知度を上げるために重要なのが、「海外でのWebマーケティング」です。今や情報はインターネットで検索する時代。インターネット上で存在感を高めるWebマーケティングを海外レベルでも行うことができれば、海外とのビジネスがより容易になるでしょう。

例えば、訪日観光客の多くは、出国前に自国で旅行のプランを作成します。皆さんも、海外旅行をされる前には、「どこで何を食べ」、「どこで何を買う」かなどを事前に調査されると思います。つまり、Webマーケティングの基本は、日本国内で何かをするのではなく、海外現地での情報発信が重要ということになります。

インバウンド対策における海外でのWebマーケティング

インバウンド対策において、海外でのWebマーケティングは非常に重要です。インバウンドの市場規模は急速に増大しており、以下の図からわかるように、2015年には訪日観光客1974万人、旅行消費額3兆4771億円となりました。今やインバウンドは3兆円超の市場規模となったのです。

旅行消費額と訪日外国人旅行者数の推移

インバウンド対策として一般的にとられる手法は、ホームページやマニュアル、説明書などの海外言語対応です。しかし、これだけではインバウンド対策は不十分ではないでしょうか。インバウンド対策が上手くいかなくて悩まれている方の多くは、自社商品・サービスの海外への売込み対策が止まっており、外国人に自社を認知してもらう段階まで踏み込めていないことが多いです。

外国人に自社を認知してもらうためには、自社のホームページに呼び込むことが重要となります。そして、自社のホームページに外国人を呼び込むための手法が、インバウンド対策におけるWebマーケティングなのです。具体的に以下のような手法があります。

① 仲介サイトなどに口コミを投稿する

特に宿泊施設などに関しては、外国人はBooking.comなどの仲介サイトで予約することが多いです。そこで、そういった仲介サイトで検索上位に入り、より多くの外国人に自社のホームページに呼び込みます。そのためには、口コミを充実させ、自社の信頼度を高めることが必要です。この口コミの投稿もWebマーケティングです。

② 自社のSNSコンテンツの充実

Facebookをはじめとする、外国人が多く閲覧するSNSでのコンテンツを充実させることも重要です。また、SNSを利用した海外向けの広告発信も手法の一つです。SNSで外国人の目に留まる機会を増やし、自社の認知度とホームページへのアクセスを高めることが可能です。

③ 訪日観光客へのアンケートでホームページまでのアクセスの流れを最適化

実際に日本を訪れた外国人が、・なぜその観光地を選んだのか、・なぜその宿を選んだのか、・どういったサイトで情報を見つけたのか、などをアンケートによって調査します。

外国人の日本での行動決定、宿等の予約までの道筋を知ることで、・どういったサイトのどこに広告を投稿すればよいか、・予約等のシステムをどう改善するか、などといった自社ホームページへの誘導の最適化を行います。

一方、これらのWebマーケティングは、海外のサイトに投稿するため、現地の言語を使いこなさないといけません。例えば中国版食べログの「大衆点評」は中国語でしか登録できないため、自社の口コミを充実させたくてもハードルが高いのです。

そこで日本と海外を結ぶようなクラウドソーシングの活用が考えられます。例えば、お店に来客した外国人に、現地に帰った後に上記のようなWebマーケティングをネット経由で依頼することができます。現地の人に直接簡単に仕事を依頼することがで、安く、早く業務を依頼する事が可能となります。

越境ECにおける海外でのWebマーケティング

越境ECの市場規模も現在急速に拡大しています。「平成26年度版 情報通信白書」によると、2017年には市場規模が2012年の倍以上になると見込まれております。世界の電子商取引市場規模

図引用元:(平成26年版 情報通信白書)

越境ECは、外国人にインターネットを通じて商品を売り込むビジネスモデルなので、Webマーケティングが非常に重要になってきます。しかし、多くの場合外国人が初めてのサイトに自ら検索してページを見つけることはありません。従って、外国人のターゲット層が日々受動的に仕入れるインターネットの情報の中に自社の商品・サービスを盛り込むことができるかどうかが勝負になります。このことを目標として、具体的には以下のようなWebマーケティングの手法があります。

① 現地語でのブログ執筆

外国語で自社の商品・サービスの魅力を伝えるブログを執筆します。現地語での検索にヒットしないと、彼らの目に初めての商品やサービスが入ることがありません。

② SNS等での広告発信

ターゲット層が自社の商品・サービスに興味を持ってもらえるよう、SNS等での広告を発信します。世界各国で、どういった層の間でどういったSNSが流行しているかなどを把握し、適切なタイミングで広告を発信する必要があります。

③ 自社ホームページの改善

越境ECでは、自社ホームページに外国人を誘導した後、実際に彼らが商品をインターネットで注文してもらうために、ホームページの最適化が必要です。多言語対応はもちろんのこと、購入商品の選択方法や購入フローの簡潔化によって、外国人が途中で購入を断念してしまうことを防げます。

一方、上記のようなことは理解しているものの、実際外国人に直接仕事の依頼をする手法が今までありませんでした。日本国内の専門家に依頼すると、それなりに高額になってしまうケースが多く、断念した方もいらっしゃるのではないでしょうか。インバウンド対策同様にクラウドソーシングを活用するのも一つの有効な手段です。

海外でのWebマーケティングで便利なクラウドソーシング

現地の人にWebマーケティングを依頼するのに便利なのがクラウドソーシングです。一般的なクラウドソーシングのプラットフォームでは、SEO対策や広告作成に長けたフリーランスが多数登録しております。そのため、Webマーケティングは国際的なクラウドソーシングで盛んに仕事が受発注されています。

日本国内においても、日本と海外を結ぶような国際的なクラウドソーシング企業が現れています。クラウドソーシングは世界中の人々が集っているプラットフォームなので、ターゲット先の現地人にWebマーケティングを直接依頼することができます。翻訳機能が付いていたり、多言語対応のフォーマットがあったりなど、言語に不安があっても現地人に仕事を依頼しやすい環境が整っています。また、外国人に仕事依頼する場合でも日本円で決済できます。インバウンド対策や越境ECでの成功を目指す企業は、クラウドソーシングを通じて外国人にWebマーケティングを依頼し、認知度を上げるのも有効な手段ではないでしょうか。

まとめ

①インバウンド対策、越境ECには、海外でのWebマーケティングが必要不可欠である。
②現地に精通した外国人に業務を依頼するのがコスト的にも時間的にも有効な選択肢である。
③日本と海外をつなぐクラウドソーシングの企業を活用するのも一つの手法である。

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